Autodesk Softimage SDK の特長は、スクリプト コマンド API、Softimage オブジェクト モデル(OM)、および C++ API の 3 つの主要な API を採用していることです。 これらは個別に使用することも、特定の状況のもとで併用することもできます。 たとえば、コマンドをコンパイル済みツールで実行したい場合もあれば、スクリプト化したインターフェイスを使ってツールを実行したい場合もあります。
スクリプト コマンド API は Autodesk Softimage 独自仕様のコマンド インターフェイス言語に基づいて構築された関数ライブラリであり、ActiveX に準拠した言語とともに使用できます。 すべてのメニュー項目およびタスク ボタンは、これら基礎を成すコマンドで制御されます。その大部分は互換性のある 4 つのスクリプト言語(VBScript、JScript、PerlScript、Python ActiveX)のいずれかで使用でき、ツール開発者と時おりスクリプト制作を行う人のどちらにも対応しています。 これらのコマンドは、 Application::ExecuteCommand 関数を使用して、C++ API で作成されたコンパイル済みツールでも使用できます。
Softimage オブジェクト モデル(OM)は、クラスまたはインターフェイス(オブジェクト)とそのメンバ データ(プロパティ)、およびメンバ関数(メソッド)のコレクションです。Softimage の世界はこれらによって表されます。 たとえば、X3DObject クラスのインスタンスは Softimage 内の特定の 3D オブジェクトを表しており、データを取得、設定する手段、そのデータを空間と時間で操作する手段を提供します。また、ユーザが Softimage アプリケーション上で実行できる操作の大部分を、同じようにプログラムで実行する手段も提供します。
オブジェクト モデルは、ActiveX に準拠した 4 つのスクリプト言語(VBScript、JScript、PerlScript、Python ActiveX)のいずれか、または C# を含む .NET 言語で使用します(詳細についてはC# 開発を参照)。
C++ API は Softimage オブジェクト モデルと同質の柔軟性と可用性を、純粋な C++ クラス ライブラリの形式で提供します。 C++ API は、COM ベースの Softimage アーキテクチャとその下層にある純粋な C++ 間のやりとりを処理するために構築されているため、MainWin やどの COM にも依存しません。
コンパイル済みのコードを記述する場合は、C++ API または Softimage オブジェクト モデルのいずれかを使用できます。 どちらの API も、Softimage のコア実装の上に位置するレイヤを形成します。 一方、スクリプト化されたコードでは、Scripting Engine が Softimage オブジェクト モデルの上に位置するレイヤを形成します。
スクリプトを記述する場合、通常は ActiveX に準拠した 4 つのスクリプト言語のいずれかで記述し、スクリプト コマンド API と Softimage オブジェクト モデルを併用します。 特定のスクリプト言語におけるこれら API の使用方法の概要とタスク別情報については、スクリプト開発を参照してください。 コマンドまたはオブジェクト モデル エレメントの詳細については、「コマンドおよびスクリプト リファレンス」を参照してください。
コンパイル済みのツールを C# で開発する場合は、COM API を使用します。 リンクすべきライブラリおよび含めるべきヘッダファイルの一般情報については、「C# 開発」を参照してください。 オブジェクト モデル エレメントの詳細については、「オブジェクト モデル リファレンス」を参照してください。
コンパイル済みツールを C++ で開発する場合は、ほぼ C++ API のみを単独で使用することになるでしょう。 リンクすべきライブラリおよび含めるべきヘッダファイルの一般情報については、「C++ API 開発」を参照してください。 クラスまたはクラス メンバの詳細については、「C++ リファレンス」を参照してください。